(9/30/06)
上記の本を出版しましたので(NHK出版)、目次、まえがき、あとがきを紹介させていただきます。
「目次」 |
「はじめに」 |
私がウイルス研究の世界に入ったのは今から約五十年前です。以来、さまざまなウイルスと出会ってきました。北里研究所(北研)での天然痘ワクチンのウイルス、ニワトリの天然痘に相当する鶏痘ウイルスの研究に始まり、カリフォルニア大学ではブタのポリオウイルスが研究テーマになりました。国立予防衛生研究所(予研、現・国立感染症研究所)に移ってからは麻疹ウイルスと、その近縁のウイルスである牛疫ウイルスの研究を始め、それが東京大学医科学研究所(医科研)で麻疹ウイルスが原因で起こるスローウイルス感染である、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)の発病メカニズムの研究につながりました。一方では遺伝子工学を応用した組み換え牛疫ワクチンの開発となりました。
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「おわりに」 |
私は一九九二年に東大医科学研究所を定年退官して、研究現場から離れました。そして一九九五年、研究仲間から勧められてインターネットによる人獣共通感染症講座(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/)を始めました。エボラ出血熱など、野生動物からの危険なウイルス感染症が話題になりはじめていた時期でした。翌年には世界的BSEパニックが起きて、人獣共通感染症への関心は高まっていきました。
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