ウルグァイ便り 第2回

物価について


ウルグアイの物価について少しお話しします。 ホテルから歩いて15分位の所にプンタ・カレータス・ショッピングセンターという所があります。 1階はスーパーマーケットが主体で他に両替所、写真店、レコード店、おもちゃ屋など2階はセントロの有名店の出店が殆どで洋服(とくに婦人服)、靴、かばん等の皮革店、家具、家電など沢山の店が並んでいます。 ウインドウの飾り付けは実にセンスがあります。3階はレストラン街で、その一部には日本でもよくみかける屋台形式の食堂(お好みの店で食べ物を求め共通の広い所で食べる)もあります。 街にはもっと小型のスーパーがあって価格もここよりは安いのですが私は主にここで買物をしています。 乳、肉製品をはじめ野菜、果物、穀類、酒類など日本米、醤油、みそ、わさび、七味唐辛子等を除けばたいていの物はあります。 日本のデパートに相当するものはモンテヴィデオには一つもありません。 在留邦人は非常に少ないのですがその中で日本の食品をブラジル、パラグァイあるいは日本から仕入れて訪問販売をしている方がいて上記の日本食品をはじめウルグァイ産の大根、白菜、きのこあるいは豆腐を求めることができます。 昼間には訪問されるので単身で赴任している私などは入手することが難しく、また、入手できても量的に沢山きて食べ残します。 値段はもちろん高価です。 魚は、鯛、鱈みたいな種類や鮭、イカは見かけましたがあまり種類はありません。 やはり日本よりやや高めです。 昆布、ワカメ等海藻類は全くみかけません。 ここのショッピングセンターでの価格で主なものを以下に列挙します。1ペソを14円として換算してあります。

きゅうり (大3本)
94円
トマト (中6個)
232円
玉ねぎ (中8個)
105円
なす (2本)
70円
ソーセージ
(6本、長さ15cm、径2cm)
210円
ジュース (100%、1リットル)
420円
西瓜 (約10kg)
370円
ミネラル水 (1.5リットル)
170円
牛肉 (ロース)
850/kg
鶏肉
280/kg
730/kg
鶏卵 (ダース)
140円
桃 (小4個)
192円
チョコレート (100g)
98円
CDレコード
2,800円


その他

バス代 (約4km)
84円
手紙 (日本〜)
136円
写真 (24枚DPE)
1,500円
カローラ
(1,600ccジィーゼル)
370万円
BMW
(2,800ccジィーゼル)
600万円
ガソリン
100〜120円/リッター


一見してお分かりのように、肉をはじめ自国産の食料品は日本よりずっと安いと思います。 とくに私の気に入ったのは西瓜です。 10kg以上の長楕円形をした大きなもので半分を2人で買います。 形、大きさからするとどうせ大味でおいしくないと思っていたのですが、どうしてどうして甘くジューシーなのです。 私の孫達が西瓜が好きなのでつい西瓜のことを詳しく書いてしまいました。 ここには書いてありませんが、これら食品に比べて鍋とかフライパンなどは高いようです。 コーヒーのペーパーフィルター、CD、ガソリンも比較的高いと思います。 食料品以外は殆どが輸入品である上にそれらには最高23%の税金が付加されます。 缶詰、マヨネーズ、ボールペンに至る迄輸入品です。

私は、お酒を飲まないので酒類のことは分かりません。 コーヒーはいろいろ探しましたが結局良いものがみつかりませんでした。

日曜日には市内のあちらこちらでFeria(市)が立ちます。 ホテルの近くにも野菜、果物ばかり売っている市があります。 それこそ新鮮なものばかりで一般庶民はあれこれ試しながらkg単位でトマト、オレンジ、ホウレンソウ、西瓜、サツマイモ、ジャガイモなどを買っています。 いずれも美味しそうですが一人暮らしでは量的に多すぎて安くてもなかなか買えません。 一寸遠いのですが、ロドー公園という大きな公園ではいろいろな品物を売っている大きな市が開きます。 下着、海水着、ジーンズなど衣類を売っている人が一番多く、他にオモチャ、サンダル、靴、カバン等の皮革製品、たまには一寸した民芸品を売っている店も出ます。 家族連れでとても賑やかです。通りすがりに「パパ・・・・」と何かをせがんでいる子供の声も聞こえるし、おそらく「ダメ、ダメ」とでもいっている声も聞こえます。 10才位の女の子がお母さんといろいろ体に合うジーンズを着たり、脱いだりして探していてつい、日本の私の孫達を思い出してしまいました。 ウルグアイには暴力団もなく、まだ、マフィアの手ものびてないので、ここで店を開いている人は普通の人です。 ショバ代を市に払えば誰でも店を開けるということです。 お土産用にと民芸品を注意してみましたがロクなものはありません。 もともと歴史のない国ですから何もないのでしょう。

ホテル代も日本と同じ位です。 私の住んでいるアパートホテルは、前にも書きましたように50平方メートル位の広さで朝食つきで月2,200ドル(約27万円)ですから日本なみではないでしょうか。 さきに紹介した豪勢なマンションも月22〜3万円位です。 しかし、それに光熱水費、駐車料、税金(町内会費みたいな性格のもので市に払う)などが加わりますから東京の山手線沿線の2LDKマンション位の家賃になります。 こうやってみると食、住とも結構物価は高いといえます。

最後の衣については今のところ必要がないので分かりません。 羊毛、皮革製品は自国産で安くしかも良質であるのに対し、ワイシャツ、下着類、靴下などは縫製がよくないそうです。 私が利用している洗濯屋さんは一かご600円と大雑把です。 かなり大きなかごでYシャツ2枚、下着類、パジャマ位では半分位しかなりません。 もっと沢山出しても同じ値段ですが、それには一週間も洗濯物をためることになり、結局、週2度少ないまま頼んでいます。 面白いおじさんで下手なスペイン語でも「ペルフェクト」といって愛想をふりまきます。 奥さんも手伝っていますが若い頃はなかなかの美人だったのではないかと思います。

申し遅れましたが、レストランにはあまり行っていません。 モンテヴィデオにはアサードと呼ばれる焼き肉の専門店をはじめ一般料理、スペイン、イタリア、フランス、ドイツ、中華料理店が沢山あります。 残念ながら日本料理店は一軒もありません。 大使館の近くに一軒ありましたが今は店を閉めています。 夏の間はプンタ・デル・エステで店を開いているとの噂です。 普通のレストランでの値段は大体日本と同じ位でそれに10%程度のチップがかかります。

最後に教育費について若干のべてみます。 小〜大学迄、国公立の学校はすべて無料です。 大学については別に書きますが、制度的には羨ましい限りです。 しかし、公立校は建物、施設など不備な学校が多く、午前と午後の2部制になっています。 アメリカ、イギリス、スペインおよびイタリア系の小・中学校がありますが日本人学校はありません。 商社マン等の日本人子女はほとんどアメリカンスクールに行っています。 授業はもちろん英語で行われます。 古いデータですが、1993年10月の時点でアメリカンスクールの入学時に要する費用は次のとおりです。


幼稚園

入園料 (半日、2年課程)
0
授業料
1,940ドル
入園料 (全日、1年課程)
2千ドル
授業料
5,760ドル
(引き続き初等科に進む時は入学金免除)


初等科

入 学 金
2千ドル
授 業 料
5,760ドル


中等科

入 学 金
2千ドル
授 業 料
7,800ドル

その他にスクールバス代金がかかります。 おそらく今ではもっと高くなっていて初等科入学時に1万ドル(122万円)以上必要でしょう。


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